分娩施設数の割合
2008年9月における分娩を実施した施設数を、15歳から49歳までの女子人口10万人に対してどれくらいの数があるのかという観点から見てみると、全国で平均して9.4施設となっています。
これは、出産の可能性がある女性10万人に対し、わずか10件あまりしか分娩を扱っていないということになり、単純計算をしても、1件の産婦人科で1ヶ月当たり1万件の分娩を取り扱うという異常な数字となっています。
これを都道府県別に見てみると、出産の可能性がある女性10万人に対する産婦人科数が最も多い県は長崎県で、17.9施設、次いで宮崎県の17.2施設、島根県の16.7施設となっています。
逆に出産の可能性がある女性10万人に対する産婦人科数が最も少ない県は神奈川県で、わずか5.8施設、次いで東京都の5.9施設、埼玉県の6.6施設となっています。
そのため、1施設あたりの分娩件数を見てみると、全国平均は35.2件なのですが、神奈川県では49.1件、埼玉県では46.9件、大阪府で46.4件となっています。
そして1施設あたりの分娩件数が少ないのは、長崎県の18.8件をはじめ、徳島県の21.0件、岩手県の22.3件などがあります。
これらの統計から、産婦人科や産科の数は、全国的に病院施設の中でも低い割合を占めていることがわかり、産婦人科や産科不足という現状を裏付ける結果となっていることがわかります。
そして、産婦人科や産科の地域偏在が取り立たされ、都市部に多い施設数、過疎地に少ない施設数といわれますが、実際の数を見てみると、都市部の産婦人科や産科の数の方が、地方の産婦人科や産科の数より少なく、10万人に占める割合も小さいということがわかります。
産婦人科や産科の地域偏在の問題は、都市部や地方という偏在の仕方ではなく、全国的に偏在しているというのが、実情のようです。
どちらにしても、多くの女性が妊娠などによってかかる可能性が高い産婦人科が、全国的に見て、心療内科とほぼ同数ということは、産婦人科にかかる必要のある方にとって不便が生じているということが伺われます。
この統計は、心療内科は精神科や神経科とは別に、心療内科を設けてある施設数なので、どれだけ産婦人科数が少ないかがよくわかります。
2011年10月09日 |
カテゴリ: 産婦人科
各国の分娩費用
社会保障性格が強いヨーロッパ国家の平均費用は1,978.91ドルである。
特に分娩費用が最も高いアメリカは韓国の産婦人科病院・医院費用の12倍で、66万。
主に助産師が子供を受けるオランダ(909ドル)は2倍に達する。
OECD国家ではないが全国民医療保険制度を採択している台湾の場合、総額契約制で運営されることにもかかわらず、分娩費用は5万8千円である。
研究結果の細かい数字は次の通りである。
フランス30.7万円、ドイツ30.8万、イギリス22.5万、オランダ10.9万、アメリカ66万、ニュージーランド15.5万、日本62.4万、台湾5.8万、シンガポール19.1万、韓国総合病院11.5万、個人病院5.4万でOECD中最も低かった。
今回の調査は産婦人科医療点数体系に対する比較評価および韓国に適合した産婦人科医療政策の方向を模索しようという目的で外国の産婦人科診療サービス制度および分娩関連費用の現況に対して調査された。
このように世界的に見ても先進国の中で分娩費用の差が激しいことがわかる。
日本では補助金制度があるが、それでも個人の負担額はかなり大きい。
日本のように出産状況が厳しく、出産難民と呼ばれる妊婦達が、海外で出産するしかないと考えるのも分かるが、その海外でも日本と同じように出産する場所が不足しているのは事実である。
2011年10月08日 |
カテゴリ: 産婦人科
産婦人科のサービス水準
産婦らが産科専門病院に集まる現状況で、総合病院の訓練を受ける産婦人科専門医らは正しく出産した方だけでも一度くらいしかしてみることができない場合も多くて、その前に産婦人科医師の質的下落が心配だ。
こういう状況を打開するためには産婦人科の診療特性を考慮して分娩費用を策定するべきで、他の科に比べて診療時間が長くかかるだけに産前相談管理、避妊相談管理などサービス水準にともなう診療費を認めてくれることが重要である。
また、日本では無過失医療賠償保険を施行中である。
医療行為が原因となって患者の身体に障害を与え、法律上の損害賠償責任を負う場合に、医師の被る損害について保険金をお支払いする、賠償責任保険だ。
これは産婦人科医師らの分娩忌避現象を打開するための措置として有効である。
現在の韓国の行為別分娩費は開院に必要な実費投資費用が算定されなくて医師が投資する費用が高いことにも医療点数がとても低く算定されてこれ以上産婦人科を運営しにくい状況に達している。
低い分娩費用によって専門医支援率が低くなり産婦人科の分娩が閉鎖されるなど悪循環が度重なっている。
24時間分娩待機時間に対する費用と教育、相談、実費などに対する費用を配慮しなければならない。
産婦人科を忌避する最も大きい理由では、産婦人科医師個人の幸福追及権と医療紛争に対するリスクが大きくて看板を下ろす病院・医院が多くなるためだ。
韓国でも日本と同じような状況が起きている。
さらに分娩費用の安さから病院側としては採算が合わず、経営難に陥る事態になっている。
日本のように分娩費用は高くても、国からの補助金から妊婦の個人負担を軽減して、病院側にも利益がとれるように設定することが一つのアイデアとしてどうだろうか。
2011年10月08日 |
カテゴリ: 産婦人科